離乳についてのお悩み

離乳、卒乳…似たような言葉があって混乱していませんか?
- 離乳とは…
➡︎母乳または育児用ミルクなどの乳汁栄養から幼児食に移行する過程のこと(授乳・離乳の支援ガイドより) - 卒乳とは…
➡︎子どもが自分から授乳を望まなくなること - 離乳の完了…
➡︎形のある食べ物を噛み潰すことができるようになりエネルギーや栄養素の大部分が母乳または育児用ミルク以外の食物から取れるようになった状態

離乳の完了≠卒乳
つまり、「離乳」は「卒乳」とは全く意味が違い、栄養を食事から摂るようになる移行過程を表す言葉。哺乳によって乳汁栄養をするか、離乳によってお口から食べ物を取り込んで栄養を摂るかという大きな違いがあります。
離乳期によく聞かれる、授乳についての Q & A
- Q 子供が自然に卒乳するまで授乳を続けたいのですが、長く授乳することのデメリットはありますか?
-
A 正直言って、あります!
離乳食を食べ始めてからも長期にわたって授乳を続けることは、お口の機能の発達の面から見るとあまりおすすめできません。
食べ物を噛み、飲み込むときの舌の動きと、哺乳時に乳汁を取り込む舌の動きは全く違う動きになります。
哺乳時はお口を開いた状態で液体を飲み込んでいます。その際の舌のポジションは上下のアゴの間にあるため、食べ物を飲み込むためには適した位置ではありません。無意識な「クセ」としてその舌の位置が残ることでお口を閉じた状態で上手に飲み込めない子に育ったり、歯並びに影響が出てしまうこともあります。また、夜間授乳が長く続くと、虫歯のリスクの高まることがあまりおすすめできない理由の一つです。卒乳・断乳に関しては様々な考え方があるので、正しい情報を得た上で、お子さんやお母さんが納得いく形を取れるといいですね。
- Q 離乳食を始めたけど、いつまで授乳は続ければいいのでしょうか?
-
A 3回食になるまでは続けても大丈夫!
離乳食を始めても、2回食になるまでは授乳による栄養が90パーセントを占めます。離乳食をスタートしても食べた後は欲しがる分だけたっぷり授乳しましょう。ただ、食事のリズムを作ることも大切なので、時間帯を決めてだらだら授乳することがないように気をつけましょう。離乳食が3回食になる頃には栄養は主に食事から摂ることになるのでお子さんの様子を見て授乳をやめていかれるようになるでしょう。
- Q 歯みがきをしてから授乳するのは歯に良くないですか?
-
A ズバリ、良くありません!!
歯みがきしたあとであってもお口の中に母乳やミルクが入ってくることは虫歯のリスクにつながります。
母乳やミルクの中に含まれる糖分も虫歯の原因菌がエサとして取り込み、酸を産生し歯を溶かしてしまうからです。
特に、入眠時の授乳や夜間の授乳は注意が必要です。眠っている間は唾液の量が日中より減ることから、唾液による「自浄作用」も働きにくくなり、お口の中に糖分が残りやすくなります。虫歯予防の観点から考えると、歯みがきをしてからは母乳やミルクなどの糖分を含む水分摂取はおすすめできません。